前回の記事では「集客の前に制度理解が必須」というテーマで、
健康保険・労災・自賠責の基本的な違いについて整理しました。
制度の本質を理解せずに集客ばかりを優先すると、経営の安定化は遠のく
──そんな話をしました。
今回はその続きとして、なぜ多くの柔整師が制度を混同してしまうのか?
そして混同の結果として起きる返戻・不払いリスクについて掘り下げていきます。
「知識第一主義」で接骨院の経営を守るために、ぜひ最後までご覧ください。
なぜ柔整師は制度を混同してしまうのか
理由は超シンプル☝️
現場では、制度の違いを知らなくても施術自体はできてしまうからです。
しかし、その結果…
- 患者説明が曖昧になる
- 請求が画一的になる
- 請求部位数の否定や早期打ち切り、算定項目の可否や不払いなどのトラブルが増える
👉 制度を“知ったかぶり”で扱うことは、最大の損失・不利益につながります。
現場でよくある混同パターン
実際に起きたトラブル事例
健保と自賠責を同じ扱いにしてしまう
たとえば交通事故の負傷を「健康保険適用のとなる日常生活での負傷」と同じように
単純に「負傷」として扱い、請求処理を混同してし管理するケース。
保険会社の審査で、「治療費が認められない」という事例も既に実在しています。
接骨院 自賠責の取扱いにおける典型的な認識不足が招いた“被害者への被害の追い討ち”
の露呈といえます。
「説明責任」を果たさずに取扱う
任意一括対応にて通院、一定期間後に任意一括「打ち切り」となるが、「健保と自賠責の説明がないまま、柔整師が高額な治療費を請求したせいで打ち切られた」として患者とトラブルになった実例も…
このようなトラブルは接骨院 経営に直結する大きなリスクです。
「交通事故=自由診療」の自我を追い求めた結果…
交通事故で来院した患者の治療費147万円余を請求したところ、「大阪高等裁判所」にて
2万8920円しか認められないとして支払いを受けられない判例が既に出てます…
「施術証明書」を治療日記として記載管理する
作成した「施術証明書」から、「今後の必要性が認められない」として、任意一括打ち切りという結果を招いた。
👉 制度の認識不足が、患者と接骨院経営の双方に打撃を与えることがあります。
制度の理解を深めるためのチェックポイント
- 「保障」「補償」「損害賠償」の理解
- 各制度の「目的・性質・相違点」の理解
- 「返戻・不払い・打ち切り」の損失・不利益の理解
まとめ
『知識第一主義が安定経営のカギ』
制度を混同する理由は「知らなくても現場が回る」こと。
だからこそ、あえて“知識第一主義”を掲げる必要があると考えます。
接骨院 経営においても、制度理解は患者を守り、安定経営の基盤をつくります。
次回からは、多くの接骨院が陥っている『無意識に算定している「◯◯◯◯」』について、公開。