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柔整師が無意識に算定している「不正請求」①|再検料

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前回は「集客より制度理解が必須」というテーマで、健康保険・労災・自賠責の基本差を整理しました。今回は続編として、多くの院で“無意識に起きがち”な再検料の不適切算定(=不正請求とみなされ得る行為)を解説します。

ここで言う「不正請求」は、悪意ではなく制度理解不足による“誤算定”を含みます。
現場の感覚では「やってるつもり」でも、制度上は要件未充足──そんなケースが少なくありません。


再検料の基本ルール(要点)

労災保険(算定基準・留意事項)
・初検月:1回まで
・翌月以降:1か月(暦月)2回まで
・初検月の翌々月までを限度(計5回)

※自賠責は原則として労災の算定基準に準拠。

制度ごとの“再検料”取り扱い比較

制度 再検の算定上限 期間条件 備考
健保 初検後最初の後療日のみ 初検後、最初の後療時に「1回のみ」の算定
労災 初検月1回/翌月以降月2回 翌々月までが限度 「何をしたのかの記録証明」×算定回数
自賠 労災に準拠 労災に準拠 任意一括含め、記録管理(証明)が重要

📌 ポイント:制度ごとに目的・根拠・上限が異なるため、根拠(日時・内容)を施術録で明確化できない算定は、支払側から要件未充足(不適切請求)と見なされ得ます。


なぜ“無意識の不正請求”になりやすいのか

  • 日時が不明確:「いつ再検を行ったか」の記載がない/再検日がほぼ皆無
  • 内容が不明確:再検に該当する評価・再指導・通院計画等が未記載
  • 制度混同:健保の「最初の後療日」と同様に認識し算定する
  • レセコン自動算定:実施実態・記録を伴わず自動で印字→請求が常態化

悪意がなくても「無知・無管理」=最大リスク。
積み重なると返戻・不払い・打ち切り・調査(面談)の対象になることも。


現場で起きるリスク(一次 → 二次)

  1. 一次:返戻/一部不払い/個別照会(照会回答の内容増)
  2. 二次:疑義案件として調査→面談→任意一括の支払停止等の取引リスクへ波及

さらに、患者から「説明が違う/聞いてない/高額請求」等の不信を招き、評判リスクにも直結します。


解決策:「いつ」「何をした」を明確化

① 院内ルール(暦月・回数)の明文化

  • 初検月/翌月/翌々月をカレンダーで可視化し、再検日を決める
  • 制度別「再検算定要件」をスタッフ用マニュアル化し、常時共有

② 施術録:再検の定義と記載テンプレ

【再検 記載テンプレ】
再検日:◯月◯日/◯回目
理由:症状の変化(転帰)/前回再検(初検)と対比→評価/施術計画の見直し 等
実施内容:ROM再測定/徒手検査/筋力測定/通院指導(具体的に) 等
方針:◯週後再評価(→次回再検の必要性)/自己経過管理(運動等)の変更 等

③ 良い例/悪い例

良い例:「初検月の再検(1回目)。疼痛PS10→8。肩jo外転ROM110→135。自宅運動A→Bへ変更。2週後に再評価。」

悪い例:「変化なし。様子見。引き続き通院指導。」(評価なし/変更なし/施術経緯不明)

④ レセコン設定の見直し

  • 自動算定にて費用印刷時の「施術証明書」記録チェックを義務化
  • 算定時に「再検内容記載チェック」の仕組み化等、実務上の見落としが出ないように対策

今回の学びまとめ

  • 再検料は制度別にルールが異なる。混同すれば要件未充足=不適切請求の可能性も。
  • 回数・内容を施術録で明確化していない算定は危険。
  • レセコンまかせの自動化ではなく、「根拠の記録」が大原則。

知識第一主義が、あなたと患者の双方を守る最強の防御線です。


スタッフ教育・皆で共有!

チームで運用できるように保存📘&共有!/院内マニュアルに転記・掲示
👉 まずは自院でも「再検ルール表」を作成してみてください。
それが不適切算定を防ぐ第一歩です。


次回予告|「指導管理料」が“不適切算定”になる理由

次回は、無意識の不正請求として多い「指導管理料」を深掘り。
算定要件/頻度(週・月の上限)/記録の具体を、良い例・悪い例で解説します。

※本記事は教育目的の一般解説です。実務運用は最新の通知・留意事項・各保険者(支払側)の取扱いを必ず確認してください。

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