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値上げの“落とし穴”〜①

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「窓口料金のアップ」——それ、論理バグってないですか?

「物価も高くなって、光熱費もヤバい。スタッフの給料も上げたいんで値上げ考えてんすけど……」

1年ほど前から、値上げ相談が増えてきました。

「どんな価格変更するの?」って聞くと、『毎回の窓口料金のアップ』が最多。

先生、ちょっと待ってください。
その「窓口⚫︎⚫︎円アップ」、実は論理のバグ(間違い)だらけかもしれませんよ。


①「物価高だから」——その説明、成立しますか?

患者さんから「なんで上がるの?」と聞かれたら、どう答えますか?

「光熱費が高くなってるから」
「材料費等が高くなってるから」
「人件費が上がったから(これから上げるから)」

ロジックを間違えると、ここで一気に「院と先生・先生達」の信用が落ちる可能性があります。

①「光熱費が高くなってるから」
電気光線器具を使用した物療の場合、すでに電療料として対価は後療料に加算しているはずです。(33円/部位 ※3部位以上逓減有)
もちろん、レセ枚数や加算数によっては、実際かかっている光熱費に満たない施術所もあるかもしれませんが、“光熱費高騰”を理由とする場合、患者さんに知られたら二重取りに見られる可能性もあるので、1回の施術時にかかる電気代が「33円/部位」以上かかっていることが証明できない限り、値上げロジックとしては苦しいかな、と。(例:医療用電療機器の中で消費電力の重たい物で、2〜3時間稼働=33円)

②「材料費等が高くなってるから」
そもそも保険施術の算定基準には、患者の希望によって新たな包帯を使用する場合以外、『膏薬,湿布薬等を使用した薬剤料,材料代等は施術料に含むものであること。』が原則。なので、何かしら材料を施術に使用する際の材料「使用料金」名目では、徴収することは原則不可となります。テーピングやその他塗布材等での「物価高騰」を理由とする値上げの場合、「材料使用料金」ではなく、材料費は「物販」として計上し、物価の上がり幅に応じ、材料販売の量によって高騰率換算での値上げをすることを推奨します(もちろん、患者同意に基づく実費徴収)。そのように区別しないと、材料代が生じていない患者から、「材料使われてないのに便乗値上げされた」とクレームが出た場合など、反論が難しくなります。

③「人件費が上がったから(これから上げるから)」
その値上げ分で、スタッフの給料・社会保険・労務環境にちゃんと反映できるのか?
もし実態として「人件費に還元」されていない・されない・することができない程度の値上げなら、説明としては“嘘”ってことになりますよね…

…さて、ここまで「光熱費」「材料費」「人件費」という、よくある3つの値上げ理由に潜む論理的な矛盾を指摘しました。

次回は「窓口料金値上げ」の本質にツッコミます

誤解しないでほしいのは、「値上げに反対」の立場ではなく、むしろ、昨今の経営環境を考えれば、適切な価格改定は必要不可欠と考えています。

しかし、根拠が曖昧な「値上げ」は、制度上のリスクだけでなく、「専門家としての信用」も絡みます。それらも含め「では、どうすればいいのか?」を一緒に考えていきましょう!

※画像はイメージです。本質は本文にあります。

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