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[令和8年度改定]部位転がしマネジメント 〜最終

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本記事は単体ではなく、「連続した思考」として構成されています。
前提を飛ばすと、本質は見えません。

【第1回】

部位転がしとは果たして不正請求なのか?

【第2回】

そもそも「部位転がし」とは何を指しているのか

【第3回】
治療のための通院、維持できていますか?

部位転がしマネジメント

ここまでの内容を踏まえ、結論から述べます。

問題は、「部位転がし」ではありません。

問題は、「証明できない“通院サイクル”」にあります。


再負傷は、生体の負荷と適応の循環の中で起こり得る自然な事象です。
しかし、その発生様式だけを抽出し、「部位転がし」という言語で括った瞬間、
臨床の連続性は“手法”という疑念に置き換えられることになります。

ここに、本質的な問題があります。

臨床現象の否定はできません。
しかし、それが 証明できる状態になっていなければ、制度上は成立しません。


なぜ疑義が発生するのか

審査側が見ているのは、現場の「事実」ではありません。

受領委任請求の“形式”です。

・短期間での負傷→治癒の反復
・初検料、再検料、施療料の繰り返し算定
・算定部位の切り替え

これらの傾向的な算定から、疑義は発生します。

↓柔整審査会の毎月の審査事項↓

つまり、

通院が事実でも、この審査に引っかかった時点で「疑義」となり、返戻や照会となります。
受領委任請求の内容を証明できなければ、疑義は回避できません。

↓疑義事例↓

毎月3部位請求、ほぼ毎月施療算定、頻回通院… どう疑義を回避できるのでしょうか。
「たくさん来させてたくさん請求しよう!」
営利目的の“わがまま算定”が招く残念な事例です。


部位転がしマネジメントとは何か

ではどうするべきなのか、答えは至ってシンプルです。

治癒と新負傷の通院サイクルを「構造として管理する」こと。


① 治癒の客観化

  • 可動域の回復
  • 筋力の回復
  • ADLの改善

整合性の無い「なんとなく良くなった」ではなく、
治癒を言語化・NRSやFPS等を用いた数値化すること。

自院において、治癒転帰の定義・基準は明確に設定されていますか?

治癒の定義・基準が在れば、その構造に従い治癒転帰が付く=通院が終わる。
→「負傷と治癒の臨床サイクルの原理」となる。
※参照

【第1回】

部位転がしとは果たして不正請求なのか?


② 負傷原因の具体化

「“また”痛くなった」ではない。

・いつ
・どこで
・どの動作で
・どの程度の負荷がかかったのか

負傷の転換点を特定します。


③ 時系列の一貫性

治癒 → 活動 → 再負傷

この流れが、
一貫したストーリーとして整合性があるのか?ということです。


④ 受療履歴の管理

同一患者における施術履歴を、
「点」ではなく「線」で管理すること。

これにより、

“付け替え請求”ではなく、“連続した臨床”として示すことができます。


結論

守るべきは、院都合の受領委任請求ではありません。

患者の「療養費受給権」です。

制度に対抗するために必要なのは、

「疑われないような請求操作」ではありません。

疑われても、整合性を証明できること。

つまり、

「証明可能な通院サイクル」そのものということです。


これは、制度と戦うためのものではありません。

制度に対して、通院サイクルの整合性を証明するためのマネジメントです。


ここまで読んでいただいた先生へ。

部位転がしの問題は、制度でも患者でもなく、
「マネジメントの問題」です。

同じ視点でこの業界を見ている先生方と、
この思考を共有し、実践する仲間として繋がっていきましょう。

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