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集合住宅、施設の事業者等に対しての金品(紹介料)の提供とは?

更新日:

保発0904第2号 平成29年9月4日

「柔道整復師の施術に係る療養費について」の一部改正について

第3章 保険施術の取扱い (施術の担当方針)

14 施術管理者及び勤務する柔道整復師は、関係法令及び通達を 遵守し、懇切丁寧に柔道整復に係る施術(以下「施術」という。)を行うこと。

この場合、施術は、被保険者又は被扶養者である患者(以下「患者」という。)の療養上妥当適切なものとすること。

また、健康保険事業の健全な運営を損なうおそれのある経済上の利益の提供又は違法な広告により、患者が自己の施術所において施術を受けるように誘引してはならないこと。

さらに、施術所が、集合住宅・施設の事業者等に対して金品(いわゆる紹介料)を提供し、患者の紹介を受け、その結果なされた施術については、療養費支給の対象外とすること。

学生料金はアウトか?セーフか?から始まった整骨院による各種割引、金品の提供シリーズもいよいよ最終稿です。

→学生料金はアウトか?セーフか?
その(1) https://izking.com/3445.html
その(2) https://izking.com/3488.html

前回までのネタに関しても、案外身近でありふれているのではないでしょうか。

さてラストは「受領委任を取り扱うのならここまで知っておこう!」的なやや深掘りネタな話。

整骨院において、集合住宅や施設事業者と言うとイメージしにくいと思うので、『「老人施設」へ赴いての施術=往療』と言う認識でいきましょう。

あはきによくある施設との提供、柔整の場合は意図的または定期的な往療は取り扱えないので、もしそのようなケースに該当した時は、施設側、事業者側への季節の贈物や御礼品などを含めて取扱いに気をつけてください。

どうしたらいいの?と言う意見も過去に多かったので、個人的な意見ですが、「柔整のルールで謝礼に関する金品の贈与が禁じられている」ことを相手方に伝えるだけでいいかと思います。

相手方も営利目的ではないと思うのでこの場合はこれでこと済むと考えています。

が、一方で完全に営利目的な取引きで繋がる事業や業者もあるかと思います。

「患者斡旋業者」

多くの場合が交通事故関連ではないでしょうか?

患者一人紹介につき●●%や●●円として紹介手数料と言う金品の提供で契約(?)提携(?)をしているはずです。

ん???

『事故患者斡旋業者って、集合住宅とも施設の事業者とも何も関係ないでしょ?』

と思っている先生も少なくないはずですね。

さてさて、よくよく受領委任取扱い規程に書いてある文言を読み直してみましょう。

施術所が、集合住宅・施設の事業者等に対して金品(いわゆる紹介料)を提供し、患者の紹介を受け、その結果なされた施術については、療養費支給の対象外とすること。

いかがでしょうか?

どこにも集合住宅と施設の事業者のみに限定されていません。

「等」となっており、この等が意味するものに事故患者斡旋業者も含まれると考えることができますね。

さてここでもう一つ、矛盾することがありますね。

交通事故=自賠責(自由診療)   

というルールです。

確かに、交通事故であれば、自賠責で通院するため、一見何ら関係無く見えますが、整骨院でこのような取扱いはありませんか?

→数カ月で自賠責を打ち切られた
→自賠責の途中で切り替えさせられた

このような場合、必ずと言っていいほど「健康保険」に切り替えて通院が続くかと思います。

『健康保険に切り替える=受領委任のルールが適用されることは承知ですね?』

この場合ような場合に、斡旋業者に手数料が発生しない約束になっていますか?

事故の患者だから突っ込まれないという保証はどこにもありませんし、事故の患者の場合を除くというルールにもなっていませんよ。

ルールはこんな解釈もできるんだな!は理解しておいてくださいね。

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